安心があるところで、人は話し始めます。
安心があるところから、すべてが始まります。
私はかつて、ユニバーサル・スタジオ・ジャパンでエンターテイナーとして活動し、ショーの前説を担当していました。
前説の役割は、単なる注意事項の説明ではありません。
ショーが始まる前の数分間で、会場の空気をつくることが仕事でした。
私が何より大切にしていたのは、
「ここでは何をして楽しんでもいいのだ」とお客様に安心していただける環境をつくることでした。
思いっきり声を出してもいい。
思いっきり笑ってもいい。
思いっきり拍手をしてもいい。
もちろん静かに応援しててもいい。
その安心感が生まれた瞬間、会場には一体感が生まれます。
ショーは「見るもの」から、「参加する体験」へと変わるのです。
私は、お客様によって毎回変わるこの空気感が大好きでした。
そして現在、教育の現場に立ちながら強く感じています。
この感覚は、教室にも必要なのではないか、と。
教室は、新しい出会いや挑戦があるからこそ、少し緊張を感じることもある場所です。
間違えてはいけない。
笑われると恥ずかしい。
自分の思っていることは本当に正しいのか。
そんな空気の中では、人は本来の力を発揮できません。
発言は減り、挑戦は避けられ、対話は生まれにくくなります。
しかし、安心できる場では違います。
子どもたちは不思議なほど話し始めます。
自分の考えを伝えようとします。
そして、相手の言葉に耳を傾けるようになります。
私は、コミュニケーションは技術の前に環境だと考えています。
どんなに良い問いも、どんなに正しい指導も、安心がなければ届きません。
安心があるから、間違えられる。
安心があるから、相手の言葉を受け取れる。
安心があるから、自分の言葉で話せる。
教育において大切なのは、何が育つのかももちろん大切ですが、
まずはどんな環境の中で育っていくかなのではないでしょうか。
難しい理論よりも先に、まず空気を整える。
挑戦しても大丈夫だと思える環境をつくる。
すると結果として、関係性が育ち、対話が生まれ、学びが深まっていきます。
特別な技術は必要ありません。
大切なのは、子どもたちが自ら作り上げる場を教師が整えることです。
真面目に準備し、子どもたちを尊重し、場を感じ取り、
そして、ときには場をほぐす。
私はこれからも、**「真面目なエンターテイナー」**として、安心からはじまるコミュニケーション教育を実践していきたいと考えています。
教室は、もっと自分の気持ちで過ごせる場所でいい。
もっと安心できる場所でいい。
安心があるところに、人は集まる。
安心があるところで、人は話し始める。
安心から、すべてが始まるのです。
現在は、学校現場を中心に少しずつ、講演や研修の機会もいただいています。
『安心からはじまるコミュニケーション』について、興味のある方は気軽に声をかけてください。
対象や課題に応じて内容を構成いたしますので、
ご関心のある方はお気軽にお問い合わせください。
今井脩|真面目なエンターテイナー
安心をつくる教室デザイナー


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